ファッションブランドの海外進出、ほんとに今しなきゃならないのか?

こんにちはマスダです。

最近相談される事で一番多いのが、「海外進出ってどう?」って話です。

ECが発達して、まだまだ伸び代があるとはいえ、特に施策もなければ飽和状態になって来ている事もあってか、海外進出こそ活路と考えているブランドが少なくありません。

いいんですけど、そんな人には人に聞く前に一回自分で現地の市況を見てこい!って言いたくなります。

単純な母数の拡大って意味で言っているのか、少しでも箔が付く様に思っているのかもしれませんが、現実的に越境ECなんてのはそんな甘いもんじゃありません。

やたらと海外進出って言いたがるけど。

人口の減少、洋服への関心の低下、労働力不足、賃金が上がらない、って業界環境は大枠であんまり良くないですよね。

そういう時に有識者の中には、売上げ拡大には海外進出に活路を見出すしかない!!という人もいます。

僕も個人的には「しか」までは思わないけど、それも一つの手ではあるよね。とは思っています。

自分たちのアイデンティティを魅せる事に長けている、ブランドとしての強みが既に構築されているのならば、国内市場よりも海外の方が開拓の余地がある様に感じます。

一方で金太郎飴みたいに、タグを外せばどこの商品かわからなくなってしまうような商品を持って行ったところで売れるわけがありません。

当たり前ですけど、その国では買えない様なデザインやセンスだったり、クオリティだったりするから買ってもらえるんです。

簡単に海外進出だって言う人も多いけど、日本のブランドだからと買ってもらえると考えているならば、驕りすぎです。

戦略って言ってるのだから、国内の考え方と同じで、どこの国に向けて、誰に、どのように販売するのか?ってのは最低限マーケティングした上で販売しないと必ず失敗します。

実は海外の方が成熟しきっています。

日本でもセレクトショップなんかは、ブランドのセレクトに頭打ちがきてオリジナル商品を扱う比率のが高くなってきちゃっていますね。

安パイなブランドばかりを選びがちで、個々のショップによる尖ったセレクトなんてものはほとんどなくなって来ているし、オリジナルの比率を増やしすぎてどこも同じ様なお店に見えちゃいます。

とはいえ、海外のセレクト市場なんかはとっくに成熟しきっています。

そもそも欧米の有名なセレクトショップなんかでは、日本よりもショールーム(PR会社)ががっつり入り込んでいるし、そこでは日本国内おけるブランド価値なんて言うのは何の武器にもなりません。

運良くなんらかの方法で入り込む事ができても、潤沢な資金力によって簡単に買収や販売の権利を剥奪されてしまうリスクも出てきます。

日本国内よりもECの市場が発達している面、自社でECを行うにしてもリスクが高いです。

何百万円もの海外売上が全額がカードの不正使用で、売上げ取り消しとなったなんて話もざらにあります。

決済契約にもよるので一概には言えませんが、その場合は大抵泣き寝入りするしかないケースがほとんどです。

管理コストがかかってしょうがない。

先述したような国際的なネット詐欺というのは、ますます横行していく傾向です。

それに対して、日本のアパレル小売りの対策は決して万全でもないし、むしろ脆弱です。

ましてや個店や小規模レベルのブランドの海外戦略なんてのは、管理コストばかりが嵩んでいって、利益なんてものはそうそう出るはずもありません。

海外展開を行うには少なくても、「現地の商標取得」「カレンシーの設定」「原産国証明の取得」「EMS/DHL(国際配送)の手続き」「サイト翻訳(Googleじゃダメだよ)」「決済システムの強化」なんかがあります。

他にもその国の法に乗っ取った各種手続きなど、やることはいっぱいあるし、自分でできるならいいですけど、出来ないなら委託コストも莫大にかかります。

だからこそ、FARFETCHの様なサイトが手軽に越境ECを始める事ができると重宝されています。

ただそういったところに出店しても、販売手数料が35%から取られちゃうし、バックオフィスの管理も行わなきゃいけないので、やっぱり利益はいくらも残りませんね。

最後に

なにかとメリットばかりが取り沙汰されがちな海外展開ですが、メリットがあれば、デメリットもあります。

あたりまえですが、リスクがないビジネスなんて考えられません。

ましてや商慣習も購買意識も違う様な、海外戦略を考えればなおさらです。

どうしても販売したいなら、それほど母数も多くないうちは、instaglamなんかで人を集めて、問い合わせのあった客にPaypalとEMSなんかを使って、個別に対応するという程度で十分です。

その母数が増えると、勝手に現地のセレクトショップなんかから、買いたいって連絡が入り始めます。

そこにもTOBでプライスを設定して、CODの取引をするぐらいでいいです。

そうして一定の管理コストを吸収できるくらいまで売上が伸びてからでも海外展開は遅くないんではないでしょうか。

逃げや楽を求めて海外戦略なんて言い出す前に、まずは日本国内でそれなりに力をつけた上で、強みを持って、しっかりと現地のマーケティングを行った上で、海外展開に乗り出す事がいいんではないでしょうか。

それではまた!!