今すぐ止めた方がいい、アパレル業界の商慣習。

こんにちはマスダです。

どこの業界にも業界ならではの商慣習ってあると思うのですが、もちろんアパレル業界にもいくつかあります。

そんな商慣習を見ていくと、なんでこんなめちゃくちゃな商慣習がまかり通ってるの?って思うものもしばしば。

僕はアパレル業界に入って約10年なので、全ての慣習を知っている訳でもないですが、ヘンテコな話だなぁと思いながらも、商慣習だと片付けられてしまっている件は多々あります。

すべての会社が行なっている訳でもないですが、主観的になんでやねん!って思う商慣習の中から、今すぐ止めた方がいいと思うものを少し挙げてみたいと思います。

①契約書がない!

アパレル業界で契約書が締結される取引は売買契約で約3割、委託契約で5割程度と言われています。

売買契約の契約書が3割程度しかないとなると、返品・値引きなど諸々の対応に関して、口約束や、エビデンスがあるとしてもメール程度と、この契約書が無いと言う事自体が商慣習になってしまっています。

必ずしも契約書が大事という考えでもありませんが、はっきり言ってこれってビジネスをする上では、めちゃくちゃ危ういし、担当者の匙加減や、取引先とのパワーバランスで、なんとでもなるあたりは、速攻是正した方がいい部分だと思います。

②延べ勘定

卸取引の業態ではまだ行っていて、某有名セレクトなんかでもこの取引だったりする【延べ勘定】という支払い方法があります。

例えば、ブランドが卸値で50万円の商品を小売店に販売するとします。

一般的な取引の場合

・商品代金の入金後に納品

・納品月の翌月の指定日に入金

ですが、この延べ勘定の場合

・納品月の翌月に60%の入金、残りは翌月に繰り越し。

という支払いになります。

例えば8月に50万円、9月に50万円の納品があるとすると

9月末に30万円、10月末に50万円、11月末に20万円の入金といった風に、取引が終わるまでまでは、延々と60%の支払い、残りは繰越しという支払いが行われます。

なんでこんな支払い方法がまかり通ってるのかが不思議で仕方がない。

売る側にとっては迷惑でしかないので、即止めた方がいいです。

③サンプルのインクルード

次は製品作成時のサンプル作成に関してですが、通常納品までに行う工程として、サンプルの作成というものがあります。(今回はOEM生産を使用していている場合の話です。)

ブランド側から製品の依頼があると、まずサンプルを作成します。

この時点で既にOEMメーカーからすると、生地代・付属代・パターン代・縫製工賃といったコストが発生しています。

さらに上がったサンプルを元に修正を行い、またサンプルを上げます。

そして先述の費用がまた発生します。

そうして完成したサンプルが展示会に並び、製品のオーダーが入るまでにだいたい2,3ヶ月。

さらにその商品を作成して納品するまでに、また2,3ヶ月とあります。

サンプル代を商品代に含むということは、ブランド側からは、支払いサイトもあるので、5〜6ヶ月ほど支払いが行われないという状態になってしまいます。

しかし、OEM側は既にサンプル作成や製品作成の為に支払いを行っています。

めちゃくちゃ不公平ですよね。

挙句の果てには、製品化したからサンプル代は払わなくてもいいよね?なんて訳のわからない事を言ってくる場合もあったりします。

こんなことまでして仕事を取るのは結局自分達の首を絞めてるのと、オーダーする側も良識があるなら止めた方がいいです。

④見計らい

「委託販売」のやり方の一つで、小売店に予め買取りをしてもらう為には、限りがあるので、ブランド側から小売店に在庫を送り、決済日までに売れたものは代金を支払い、売れ残ったものはブランドに返品するという方法。

これに関しては、ブランドも悪いのですが、とにかく商品を売ってもらいたくて、「残ったら返品していただければ。」と売上を立てる為に、一方的に小売りに送り続けるやり方が当たり前になってたりします。

ひどい奴は売上を上げるために「残ったら返品していただければ。」と言って、大量に商品を送りました。このような関係は、メーカーと小売は存在しますが、そこにお客様は存在しません。

仮に小売店で売れれば、双方得しているんですが、そんな扱いになる商品はだいたい売れなくて、在庫にしてしまっているものなので、ただ見せかけの売上を確保するための方法としてだけ使われていることが多い印象です。

なんだこれって感じです。

管理する立場で、担当営業がこれを行ってると、腹が立って仕方がないです。

⑤店頭の試着販売

ちょっと先の例と毛色が違いますし、僕が今まで務めていた会社ではなかったのですが、販売スタッフが店頭で着る洋服を実費負担しているいわゆる試着販売ってやつもいらないです。

店頭販売員が自社の商品を自身で購入して、業務時に着用する制度ですが、そもそも業務に必要なものをなぜ会社が負担しない?って言うことをまったく理解できません。

自社商品が高額で負担することができないなら、そもそも試着販売などやめて、統一した制服を用意すればいい様に思います。

会社都合でしかない様な事を未だに行っている企業を見ると信じられない気持ちになります。

従業員も来なくなっちゃうし、速攻止めろって思います。

最後に

ちょっとだけでしたけど、アパレル業界に残るヘンテコな商慣習を紹介しました。

他にもいっぱいあるような気がしますが、パッと思いつかないので、思い出したらまた今度書きますね。

全体的にどうしても、一方に好都合なものが多い様に感じます。(商慣習自体が性質的にそうなのかもしれないけど)

商慣習がダメだと思いませんが、昔からあるってだけで、わざわざそれを続ける必要なんてない様な、悪しき慣習なら、さっさと捨ててしまった方がいいと思うし、不利な条件を飲んでまで得た仕事が、Win-Winで継続的な取り組みになるとはどうも思えないです。