エシカルファッションとか簡単に言うなと思った件。

今日はエシカルファッションについて言いたい!!

ってのも今僕は、アパレルコンサルティングの仕事をしている中で、アパレルのOEM生産を請け負う事もやってるのですが、「今エシカルって流行ってるんでしょ?」「その方が付加価値つきやすいでしょ!」なんてことを言われる事がしばしば。

以前に、社会問題解決がブランディングのネクストトレンドだと思う。なんて記事を書いていたりもするのですが、そんなに簡単ではないんですよね。

僕も仕事なので、適当に「エシカルって難しいんですよねー」なんて流しますが、エシカルファッションが本当にしたいなら、自分の足で難民地区や紛争地域や被災地などにまず行けばいいのに!って思います。

きっと軽はずみにエシカルファッションに手を出そうなんて気持ちはなくなると思います。

エシカル・ファッション(Ethical Fashion)とは何なのか?

簡潔に言うと、環境・労働者・社会に配慮した道徳的(エシカル)なファッションのこと。

エシカル・ファッション・フォーラムという団体が発表しているエシカル・ファッションの10のポイントがこちら。

1. 衣料品を短いサイクルで大量生産する手法に対抗している
2. 公正な賃金、労働環境、労働者の権利を擁護している
3. 地球環境にやさしいサスティナブル(持続可能)な生活を支持している
4. 有毒な農薬や化学品の使用に対する問題提起をしている
5. エコフレンドリーな布や材料を使用・生産している
6. 水の使用を最低限に抑えている
7. リサイクルを行っており、エネルギーの効率化や無駄をなくす取り組みをしている
8. ファッション界におけるサスティナビリティ(持続可能度)を促進・広める活動をしている
9. 資源を提供している、育成をおこなっている、そして/または問題提起をしている
10. 動物の権利を尊重している

ここにも書いていますが、同じくよく聞く、サスティナブルという考え方はこのエシカルの考えのうちの一つです。

これがエシカルファッションとして完璧な定義ではないのかも知れませんが、それでも間違った定義ではないかと思います。

だけど、冒頭でも言った様に、上辺だけエシカルファッションだと言っているブランドが多すぎます。

じゃぁ具体的にそれはどんなブランドなのかと言うと、

とりあえずフェアトレードなケース

エシカル・ファッションを謳っているブランドの多くが、言葉自体をただのトレンドワードとして使用しているイメージがあります。

エシカルという考えの中でフェアトレードという概念があります。

フェアトレードは、サプライチェーン・マネジメントとかCSR調達・グリーン調達など流通の考えの一種です。

よく、フェアトレードを掲げていても、サプライチェーン・マネジメントやその他の言葉自体知らない人もすごく多いです。

様々な物流方法の中から選んだわけではなく、エシカル・環境問題・フェアトレード、とコンセプトで謳っているブランドのほとんどはそれすらも、もうファッションの一部としてしか考えていないんじゃないと思います。

もちろん、本当にエシカルを研究して、様々な側面から考えた結果、ファッション業界でもフェアトレードをしている人たちもいます。

やたらとリサイクルを押している

これもよくありがちです。

もちろん、リサイクルもエシカルという概念からすると、ひとつのことではあります。

ただ、リサイクルだけを押しているのなら、メルカリもそうだし、セカンドストリートもそうだし、古着屋だってそうです。

実際に洋服を溶解して、繊維ごとに取り分けてから再構築するなんて、信じられないほどのコストがかかるので、そんな事していたらあっという間に会社は潰れるか、コスト吸収のために絶対にどこかに歪みがきます。

全ての商品が100%の天然素材であれば、そこまでせずとも可能ですが、そんなブランド数えるほどしかありませんし、やっぱりこれもただの謳い文句になってる気がします。

本当にエシカルなのか怪しい

日本人は良くも悪くも性善説な考え方をし、何かを疑ってかかるといったことをあまりしないと思います。

そうした文化は素晴らしいとは思うのですが、例えば、「本当にそれは環境にいいの?」とか「オーガニックなの?」と疑問に思った時も、その製品を製造しているブランドが「もちろん、そうです!」と言えば、日本では「そうなんだな」と、相手の言っていることを基本的に信じる人が多いです。

あえて疑ってかかれって事じゃないけど、「本当なの?どこでどう作ってるの?」って証明されていないのや、トレーサビリティー(追跡)出来ていないのって、エシカルファッションを謳う上では、ストーリー的に不十分じゃないのかなって思います。

「これは環境に良い」とか「自然に優しい」、また「人にも地球にも優しい」と宣伝していていも、その証明って結構難しいです。

だって商売だから、都合の悪いことは隠したいし、良い面だけを宣伝に使いたいし、イメージアップするために環境とかエシカルが使ってる事も多いです。

最後に

以前伊藤忠のアンケート調査の中で、LINE世代と呼ばれる92年~96年生まれの男女が魅力を感じない言葉ランキングでは、「エシカル」が男性5位、女性2位に入ったそうです。

だからってこれはこの世代の子達が興味ないとかじゃなくて、ただ「エシカルという価値観には共感する」けど「トレンドワードとしてエシカルをとらえることに、魅力を感じていない」って事に尽きると思います。

以前にメイドインジャパンの事でも言っていたのですが、懲りずに上辺だけのことをする人が本当に多いなぁと思います。

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もう少し、しっかりと自分たちの哲学や伝えたいカルチャーをブランド・デザイン・背景として落とし込むという努力をした方がいいです。

上辺だけのブランドばかりなら、消費財としての洋服があるだけで十分ってなるのも致し方ないのかなと思いますし、だからこそ売れないブランドが増えて、ファストファッションにばかり消費が流れて言ってるんでしょう。