マルイとBASEのPOP UP SHOPに安易に手を出すべからず。

こんにちは増田峻です。

先日WWDで書かれていた「1日3万5000円、マルイとBASEが破格のテナント料で小規模ブランドを誘致する理由」という記事について話したいと思います。

NEWSPICKSなどでもコメントしていたのですが、値段のインパクトに惹かれて、安易に手を出すのはどうかと思っています。

以前より、そのPOP UP SHOPは本当に意味あるの?という感じで、POP UP SHOPにしては書いていたのですが、それを踏まえて内容をみていきたいと思います。

POP UP SHOPでの利益

POP UP SHOPをやる事に関して、完全に投資・PRという観点で考えているのならば、この先を読み進めるまでもなく、行えばいいと思います。

ただ、記事中で言われている様な、小規模のブランドの出店となった場合、そこまでの資金的な余裕があるのかな?っと思います。

記事中には細かな詳細などは載っていませんでしたが、

仮に1日100,000円の売上として、平均的な原価率30%と考えます。(小さなブランドであれば、もう少し高いかもしれないようにも思います。)

そうなると、粗利は70,000円です。

70,000円の粗利から、最低限営業時間をこなせ、最低時給で人件費(1/h:1000×8h)を2人分で16,000円と考えると、残り54,000円。

ここから出店費を引くと19,000円です。

この19,000円が、記事でわかる範囲のものを差し引いた利益になるかと思います。

これだけ出ると、一見大丈夫な気もしますが、本当にそうでしょうか?

その前にその売り上げが取れるのかな。

一旦落ち着いて考えて欲しいのですが、上記の様に100,000円の売上を取ろうと思うと、それなりの在庫量が必要です。

それらを運搬する費用、購入いただいた方への持ち帰り袋などの包装費も最低かかります。

またそもそも、1日100,000円の売上なんて小規模のブランドにとれるのでしょうか?

近年の店舗展開しているブランドの話を聞いても、決して低い数字ではない様に感じます。

ましてやWEB上でしか展開していないブランドがいくら渋谷マルイの1F一等地でといっても、厳しい売り上げなのが容易に想像できます。

さらに記事では5坪程の区画を1度に2ブランドまでに提供と書かれていますが、区画を割った場合、なおさら厳しくないか?なんて思ってしまいます。

先述した計算で考えると、損益分岐は1日75,000程度になるかと思います。

その数字すらも正直あまり現実的ではない様にも感じてしまいます。

だからやめとけって話ではない。

散々やいやい言ってしまっていますが、だからと言って、必ずしもやめとけって話ではありません。

例えば、

「もともとオンラインがメーンだったが、やはり実物を見てほしいという思いと、リアルな場での体験を提供したいという狙いがあった。4月には東京・池尻大橋に初の路面店を出したばかりだが、わざわざ遊びに行くような街でもないということで、認知度を上げるために隣町(渋谷マルイ)へ出向いてきたような感覚だ」

と記事中にも書かれている様に、体験や認知度向上などの観点から考えて、自社への導線を引いているのならば、戦略としては有効なものと思います。

他にも

これまで出店が叶わなかった“攻めた”小規模ブランドが低価格で一等地に出店をすることで、新たなビジネスやコミュニティーが生まれる可能性も高そうだ。

ともある様に、確かにその可能性はあると思います。

要は冒頭で言った様に、どちらかと言ったらPRと割り切って行うことがこの場所を活用することのメリットの様に感じます。

最後に

POP UP SHOPって簡単に言っても、結構、発生する実務は多いです。

現場レベルで考えると、実務が多いのに、売上が奮わないとなると、中々心が折れそうになっちゃいます。

でも、実際に近い距離でお客様の声が聞けると言うのは、ビジネス的にもモチベーション的にもいい効果があるとも思います。

自分たちのブランドの状況を鑑みた上で、安易に値段が安い!といった感じで考えずに、戦略立てて開催するきっかけに、この記事がなれば幸いです。

それではまた!!