もうAmazonを敵対するのはやめよう。

こんにちは増田峻です。

よくEC(オンラインショップ)は別にやればいいってもんじゃないとか、やったからって売り上げは変わらないとかっていう悲観的な記事を見かけます。

それらを完全に否定するつもりも論破するような材料も別にないんですけど、やっぱりやった方がいいのは間違いないよとは思います。

よく見かける意見として、「Amazonのようなプラットフォームは協業すべき味方なのか、それとも競争相手になり得る敵なのか」みたいなのがあります。

僕個人の意見としては、Amazonと協業するかどうか、じゃなくて、どのようにAmazonを協業するかじゃないのかなって思います。

とりあえず先にデメリットを考えてみよう

Amazonの様なプラットフォームとの協業は様々な面でデメリットが生じることは実際にあります。

一番言われてて、多分ほとんどの人がネックにしてるのが、ブランディングへの影響じゃないでしょうか。

よくAmazonはダサい!とか、なんとかアパレル関係の人はよく言うのですが、そんなものは個人の主観なので、どうでもいいです。

ブランドを築くという事は、顧客との関係性を築くことが根幹ですが、自社以外のプラットフォームに卸してしまうと、顧客との接点を減らしてしまうことになります。

これがブランディングの観点から見ると大きな機会損失なのは間違いないです。

更に顧客データの蓄積という面でも大きなデメリットがあります。

これから、21世紀における良い企業と素晴らしい企業を分ける一つの指標がデータの取得量と活用方法であると言われています。

業界トップのファーストリティリングの柳井正氏がこれからの産業について「すべての産業は、情報を商品化する新しい業態に変わる」と話すように、ファッション業界も同様にデータの重要性は日に日に増していっています。

そう考えると、これって地方の卸先に卸していても一緒じゃないですか?

これからは「どのように」協業するのかという時代

しかし、そのようなデメリットを考慮したとしても、やはりこれからはプラットフォームと”どのように”協業するのかという時代になるように思います。

その理由はプラットフォーマー達が築き上げる圧倒的な規模と顧客へのリーチ、そしてただのプラットフォームではなく、ブランディングプラットフォームへと変革しつつあることです。

上記の図の様に、GAFA (Google, Amazon, Facebook, Apple) は膨大なユーザーデータを武器に従来の産業分類の枠を超えたビジネスを展開し始めています。

プラットフォームの代表格Amazonですが、Whole Foods Marketの買収やAmazon Goのオープン等生鮮食品に力を入れていると思われがちですが、ファッション分野の成長も著しいです。

日本でもファッションウィークの公式スポンサーにもなっていますし、アメリカではアパレル業界で、売上げトップの座を守り続けてきた、大手百貨店チェーンのMacy’sが、2018年にその座をAmazonに明け渡しました。

また成長率に関しても、Amazonのファッション部門が30%近いのに対してMacy’sは-4%が見込まれている等、両者の差はどんどん開いていく一方です。

中国もすごいんです。

アメリカや日本よりも、オンライン上での購入に対して抵抗が無いとされている中国では、プラットフォーマーの影響力は更に大きいです。

中国版アマゾンとも呼ばれているAlibaba が毎年11/11に行う Single’s Day Sale はたった1日で、約2.7兆円もの取り引きが発生したといわれています。

これは現在、世界中で最も大きなオンラインショッピングイベントです。

このようなプラットフォーマー達の圧倒的なサプライチェーンと顧客へのリーチは、単独のブランドだけで築き上げるのは難しいというか、ほぼ不可能だと思います。

今後消費者達はもっと、何か欲しいものがあるととりあえずAmazonやAlibabaを開くことが増えると思います。

そのようなプラットフォームで自社の商品を扱ってもらうことは、多くのブランドにとって魅力的であることは間違いないかと思います。

まとめ

ラグジュアリーブランドなど、高単価な物になればなるほど、いくら多くの顧客にリーチ出来るとはいえ、悩みの種は、プラットフォームで購買可能になることによるブランド力低下です。

それでもそういった悩みに応えるかのようにネッタポルテやFarfetchのようなラグジュアリー向けのプラットフォームもあります。

例えば、FafetchはGucciとパートナーシップを結び、「Store to Door in 90 Minutes (90分配送サービス)」を提供しています。

FarfetchでGucciの商品を購入すると90分でユーザーのもとに届けられるというサービスですが、これはGucci単独ではなし得なく、Farfetchのような強力なサプライチェーン網を持つプラットフォームとのパートナーシップでだからこそ実現出来たサービスだと言えると思います。

圧倒的な規模と成長速度、またブランディングプラットフォームとしての役割を担いつつあることを考えると、協業しない手はないんじゃないでしょうか。

まだまだ国内ではEC化率がみたいな話になりますが、そんなところ見ていてもしょうがないです。

プラットフォーム上に取り上げられないデメリットが協業するメリットをはるかに凌ぐ時代はすぐそこまで迫ってきています。

それではまた!!