国産比率の低下が止まらないなら柔軟に考えよう。

こんにちは増田峻です。

先日も記事にして書いていたのですが、衣料品の国内生産縮小に歯止めがかからないという話です。

ユニクロなど国内アパレル各社は人件費の安い海外生産を拡大しており、2017年の輸入比率は約98%に達しているそうです。

逆に国内の生産点数でみると、初めて1億点を割り込んでいます。

ここでもD2Cビジネスなど、日本でのものづくりにこだわるアパレルが今トレンドだという話をしてきてはいますが、まだまだ一部なので、全体比率で見ると微々たるものです。

この数字は日本繊維輸入組合がまとめた国内に出回る衣料品の輸入割合を示す「輸入浸透率」というもので、2017年で97.6%と5年連続で過去最高を更新しています。

中国などアジアからの輸入増を受け、20年前から25ポイント以上も上がっています

問題は価格だけではない。

ただ単純にこうした背景の中で、負けているのは人件費など新興国とのコスト差だけではないってのが、問題な気がします。

海外でも日本の技術指導の下、染色や縫製など同等の品質を担保できるようになってきたというのが、これだけ輸入が拡大している背景なのかなと思います。

ファーストリテイリングなんかは、中国やベトナムを中心に従業員の技術力を向上させ、低価格ながら流行を短期間で商品に取り入れる生産を確立してきました。

ファーストリテイリングの柳井正氏は「アジア工場の従業員の能力は高い。日本はお年寄りが多く1工場当たりの人数も少ない」ともインタビューで語っています。

価値観の変化も影響

先日の記事でも言いましたが、国産不振はファッションに対する価値観が変化していることも影響していることもあると思います。

国内のアパレル市場規模はバブル期の15兆円から10兆円に減少する一方で、供給量は倍増しています。

1つの洋服を長く着るよりも、低価格品をトレンドに合わせて買い替えるような消耗品としてのものという考え方が浸透してきています。

そんなこともあり、市場全体で衣料品の購入単価が下落しています。

先日20歳ぐらいの女の子たちと少し話す機会があったのですが、1着あたり3,000円までしか出したくないなんて話をしていたぐらいです。

メルカリなどCtoCビジネスのフリマサイトがこれだけ人気があるのも、その傾向を表していますね。

そんな中でも国産メーカーも色々とやっています。

「鎌倉シャツ」で知られるメーカーズシャツ鎌倉は以前から国産が売りですが、17年12月末から紡績から縫製まで全工程を国内工場で手掛ける「純国産シャツ」を売り出しています。

価格は税別6900円。

低価格化が進むなか、他社製品と比べて少し割高ですが店頭では欠品が相次いでいるそうです。(ここで6900円が安いじゃんって思う方は、もう一回マスとは何かを考え直した方がいいです。)

レナウンでも「ダーバン」ブランドのスーツの生産を全て国内で手掛けています。

特にオーダーメードスーツは体形や動きにフィットした着ごこちを実現するため、熟練した職人技や生産管理システム、機械などの環境が整う国内に強みがあると考えているそうです。

価格も10万円以上と安くはないですが、アジアでは「日本製」の需要が高く売れ行きは好調だそうです。

スーツの市場に限って言えば、国内でも比較的高価でもオーダーメードの人気はあります。

まとめ

先日も言いましたが、この業界自体、土俵際に立たされているというのを、まずは認識したうえで、踏みとどまるためブランディングやデータを駆使した新しいマーケティングなど生き残りを模索していかなければ、あっという間に潰れちゃいます。

不況だ!不況だ!なんて嘆いていても、しょうがないですし、これほどアパレルが落ち込んでいる国なんて珍しいです。

古い慣習にとらわれず、少し柔軟に考えるだけでも、現状は変わってくるんではないでしょうか。

それではまた!!