オリジナルスティッチの話を聞いて、日本のアパレルに足りないものがわかった。

こんにちは増田です。

今日はアメリカ発のサービスである「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」のご紹介と何でこのサービスが良いのかと思ったお話です。

先日あげた記事なんですが

この危惧していることが、うまく解消されているサービスなんじゃないかなって思います。

日本でもファクトリエなどがありますが、また違ったアプローチなのでご紹介。

「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」について

「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」はオーダーメイドシャツの販売サイトです。

このサービスができた経緯ですが、もともとアメリカのITの聖地といえばシリコンバレーが有名ですね。

ですが、2006年のツイッターを皮切りに、ユニコーンのAirbnbやウーバー、先日紹介したスクエア、インスタグラムが、サンフランシスコのダウンタウンにあるコワーキングスペースの聖地、SOMA(ソーマ)地区で創業し始めると続々とIT企業がここに集まるようになりました。

シリコンバレーに比べると、SOMA地区は都会なので、社員たちが周辺にある流行りのレストランに繰り出そうとすると、店のドレスコードに合わせておしゃれなシャツを着なければなりませんでした。

そうなると、新しいドレスシャツ(ワイシャツ)の購入はえらく億劫だ。

サイズの違いやデザインの好みなど思うように買えないことに苛立ちを覚える人が出てきました。

そこで創業者のジンがひらめいたのが、オーダーメイドシャツの販売サイト。

すると実際にシャツを製造する工場を、安価に大量生産できる中国や東南アジアではなく、日本に求めました。

いったいなぜ日本だったのでしょうか?

ジンはこう言います。

「世界中の縫製工場を見て回りましたが、日本の生産技術は飛び抜けていました。最新鋭のCAD/CAM(生地自動裁断機)を導入し、品質管理も完璧。

何よりもカスタムシャツでキモとなるパーツを縫い合わせるハンドメイドの技術は、イタリアやフランスよりも高度だったのです。

そこには自分の仕事や役割に誇りを持つ日本人独特の職人魂があり、すっかり魅せられたそうです。

そして2014年、ジンはオンライン・カスタムシャツブランド「Original Stitch(OS、オリジナル・スティッチ)」を立ち上げ、スマホのアプリを使って10億通りのデザインから自分に似合うシャツを5分でオーダーできるプラットフォームをリリースしました。

「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」が製造委託するシャツメーカー最大手の山喜は、百貨店の平場でダンヒルなどのライセンスブランドを展開しているほか、量販店やロードサイドからプライベートブランドの生産を請け負う老舗企業です。

国内外に12の直営・契約工場があり、年間1100万枚のシャツを生産し、連結売上高は176億円です。

「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」の注文を受ける信州工場には120人の職人がいて、100の工程があるハンドメイドのオーダーシャツを1日に400枚、「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」向けには100枚を仕立て、国内外に配送しています。

日本のアパレルに訪れる変革期

日本のアパレルの市場ですが、度々このBLOGでも言ってますが、大きな変革期を迎えています。

ブランド品を多く揃える百貨店から、安値で流行品を売るファストファッションのユニクロやZARAへと主役の座が移って、いま、ZOZOTOWNなどのECサイトがITの進化と消費者の好みの変化に機敏に対応する新興勢力として存在感を増しています。

ただ過度なECへの注力や中国へ生産拠点が移って行く中で、現状アパレル業界で大きな問題になっているのは大量に生産され、余ってしまっている過剰在庫です。

先述したECビジネスの中には、店舗や在庫を持たないサプライチェーンによって浮いたコストを製造費に上積みして、高品質なものを安価に提供しているサイトもあります。

また世界で150兆円、日本では14兆円にものぼる衣料品市場ですが、実際、そのうちEC比率はそれぞれ18%と10%で今も成長し続けています。

ネットビジネスは否定的な意見も多々ありますし、日本でのアパレル業に関しては斜陽的な見方もありますが、時代の流れ的には確実に成長産業と言えると思います。

なのに!ここがとても日本のアパレルECでは弱い部分だと思います。

アメリカらしい合理的な考え方

なんとなくサービスとしてはさほど目新しくはない「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」ですが、このサービスの優れているところは構築したプラットフォームをオープンにして他のアパレル企業や百貨店にも提供しているところです。

このプラットフォームの場合、導入先は課金手数料などを支払いますが、時間とコストをかけずにカスタムEC事業を始められます。

日本でも最近はBASEやカラーミーショップなどがそれに近しいサービスなのかなと思いますが、それらの場合、単純に小売店は増えるものの、あまり共通したものは生み出せません。

また先述したファクトリエなんかも自社ブランドの商品を作っているだけなので、またちょっと違います。

多くの日本企業はなぜか自らプラットフォームをつくっても、内向きで、自前主義と改善に終始してしまっています。

これらはEC上だけでなく、業界内のあらゆる面で見られます。

「Original Stitch(オリジナル・スティッチ)」のように、どこでも簡単にコピー&ペーストできるプラットフォームの構築を図り、マーケットのシェアを拡大し、自分たちのサービスを優位にしていくのが、シリコンバレー流であり、グローバルに通用する、アメリカらしい合理的な考え方な気がします。

まとめ

こういったサービスは誰もが簡単に世界で通用するシステムを開発できるわけではないです。

ただ業界内での横のつながりというのはすごく大事な気がします。

あのインスタグラムだってサーバのパンクなど幾度のピンチを救ってくれたのは、同じコワーキングスペースに入居するエンジニア仲間だったそうです。

コワーキング大手のWeWorkは今春、東京の新橋などでスペースを開設するそうです。

ネットを介した通訳サービスもあるそうなので、日本企業はそこに若手を派遣して、仲間づくりから始めてはどうでしょうか。

わからないことがあれば、きっと、おしゃれなドレスシャツを着たSOMAのエンジニアが助けてくれるはずです。

エンジニアでなくても様々なコミュニティを形成して、自分たちでマーケットシェアを作っていくということが大事なんではないでしょうか。

それではまた!!