独立ってそんな簡単じゃないよ。

こんにちは増田です。

最近、「俺も会社を作りたいんだよね」「俺も独立したいんだよね」

と口にする人がいます。

学生ベンチャーが盛んになったり、「スタートアップ」という呼び名が浸透したこともあって、「学生でも成功できるんだから、ビッグビジネスを経験した俺なら起業できる」というような意見をよく聞きます。

他にも移住して縛られたくない人生を送りたいとか。

どうも現実はそんなに甘くないという事がわかってない気がします。

独立ってのは、会社を作ることでも、1人で働く事でもありません。

自分の事業を作ることです。

会社を作ることは誰でもできます。

googleで「会社 作り方」と検索して、その通りに手続きするだけです。

今すでにあるサービスや商品を自らの手で販売していくだけでも大変なのに、ましてや、世にないサービスや商品を創造し、市場に浸透させていくベンチャービジネスを軌道に乗せるのは、例えそれがどんなに優れていても容易ではないです。

●独立した瞬間からエゲツないぐらいの支出

会社を辞めると同時に収入は0になり、本人が想像している以上に支出は増えます。

家賃、光熱費、交通費、保険料や出張などの宿泊費、自分で払うとなると、最初はヒキます。

さらに誰かを1人でも雇った瞬間に、毎月数十万円という経費が出て行きます。

数人雇えば、1000万円ぐらいあっても一瞬です。

「1年ぐらい収入がなくても生活できる程度のおカネは持っている」と僕も言っていました。

甘すぎます。

1年経っても収入がなかったらどうなるのでしょうか。

一文なしです。

起業した後に何より重要なことは、とにかく早く売り上げをあげて、小さくてもいいので早急に事業を回すことです。

そうして収入を得て、走り出すことです。

これができないと何も始まりません。

事業が回り出したら、銀行も信金もおカネを貸してくれます。

将来的に大きく拡大する期待が持てる事業であれば、個人投資家やベンチャーキャピタルが投資してくれるかもしれません。

起業後に事業を少しでも早く回すには、やはり事前の準備が重要です。

「これならば絶対に売れる」という自信のある商品を練り込み、作った瞬間に絶対に買ってくれるという顧客のリストを整え、協力会社が必要であれば見積もりと確約を取りつけます。

そして、必要な人材を確保し、資金を用意し、希望的観測ではなく、「これならば確実に行ける」という計画を立て、固い収支計画を作ります。

そのうえで、プランに穴がないか、自分よがりな思い込みがないかと何度も精査したうえで、もう会社を作らないと何も始まらないってとこまでもっていくべきです。

それでも、大多数の人が失敗します。

それが起業です。

僕はとてもちゃらんぽらんな見た目だし、ふわふわした喋り方をするので、オマエができるなら的な目でよく見られるのですが、一応色々と考えてます。

●なにもかも自分で整えていかなくてはいけない

事業を行うためのインフラから何から、すべてを自分で整えていかなくてはいけないというのは、そんな簡単なことじゃないです。

縦割りのサラリーマン組織であれば、自分が行う事業のインフラはすでに整っているため、それを”当たり前”に感じている人が多く、起業の最初からつまずく人が結構いるのです。

インフラ作りがいい感じに話が進んだからといって、簡単に取引先を信用してはいけません。

みんなサラリーマンです。

仕事を振ると言っていても、安易に信用していると、痛い目にあいます。

企業にいた時には懇意にしてくれていた人でも、独立した途端そっぽを向かれるなんて話、いくらでもあります。

実際に僕もそうでした。

人は自分のメリットでしか動かないので、契約書を交わすまでは手放しに喜ぶのは早計です。

●サラリーマンはゼロを知らない

ゼロからの起業、いわゆるスタートアップというものは、あらゆる障害に取り囲まれています。

経営の初心者がトライ・アンド・エラーでこれらの障害をクリアして、立ち上げに成功してイチとなり、さらに1-10の飛躍的な成長を成し遂げ、サービスが整い、経営がある程度安定するまでには本当に色々あります。

ぶっちゃけ本当にしんどいです。

たまたまそれらの苦労がなく上手くいくこともあるかもしれませんが、日本では、起業して5年後に残っている会社は半分以下の42%、10年後に残っている会社は、4分の1以下のたった23%しかありません。

いつまでたっても楽観的にはいられないですよね。

しかもこれは、製造業を対象にした調査データですが、製造業は小売りやサービス業よりも廃業率が低いので、全体の生存率はさらに低いといえるでしょう。

強いモチベーションで独立開業し、リスクを取ることができる起業家たちが全力で闘って、この数字なのです。

起業して自分で事業を作ることは、ゼロからイチを生み出し、ようやくイチができたものを10まで自分で育てていくことです。

それができる人は、本当に一握りです。

でも、このことに気づいている人はあまりいません。

サラリーマンの中間管理職のほとんどは、100の規模の事業組織の中で、その一部分を管理し、それが10なら、10を11にし、11を12にして全体をさらに大きくすることが職務です。

いずれにせよ、簡単にいえば、「まったくゼロから新しいものを創出する」という経験がないのが、サラリーマンです。

「いや、新規事業を立ち上げたことがある!」

というあなた。

それはすばらしい経験だと思います。

でも、それは会社に守られてて、ヒト、モノ、カネというすでに存在する会社の資産と、会社がこれまでに積み上げた信用やネットワークの土台があるからです。

新規事業といっても、それら有形無形の資産をベースに、サラリーマンとして雇われ、一社員として業務を遂行しているにすぎず、本当の意味でゼロからイチへの立ち上げを経験している人なんてほとんどいないです。

一度経験してみればわかりますが、なんのバックアップもなくゼロから起業すると地獄です。

何もないところからビジネスプランを練り、自分でおカネを用意して、会社を登記し、売り上げが立っていないのに将来のプランだけで銀行と交渉しておカネを借りて、まったく実績もない状態で営業をして、業務を開始しなければなりません。

そこで売り上げがあがり、事業が回転を始めて、ようやくできるのが「イチ」です。

●大手企業の新規事業との違いは

しかも、事業が軌道に乗り、安定するまでには、いくつもの高い山が立ちはだかります。

大手企業の新規事業の担当になった場合、その時点でたいていイチはできているか、できるであろうことが目に見えています。

それどころか、10までは順調に進みます。

大企業には、そこまでの力があります。

逆にいえば、2~3年でそこまで進むことが明確でなければ、社内決裁が下りず、会社は絶対に手を出しません。

ですから、大きな会社の社員の立場で立ち上げから参画したとしても、ゼロからの起業に比べればはるかに容易です。

関連企業も協力企業も取引先企業もしっかりあって、さまざまな助力を得ることも可能です。

また、新規事業といっても、会社の本業に隣接する事業展開として実施するのが普通でしょう。

基本的には水平方向や垂直方向に事業を展開してます。

それは、顧客や競合他社など市場がよく見えていて、商品、ブランド、テクノロジー、ネットワーク、設備など、蓄積してきた資産を活用することができるからです。

もし、関連性のまったくない新規事業を始めるとしたらどうでしょう。

その社長はよほど愚かなのか、あるいは余った利益で道楽をしているかのどちらかでしょう。

間違いなく事業としては失敗します。

●まとめ

これだけ偉そうに言ってますが、まだまだ僕も駆け出しの状態です。

僕の経験では、気楽に1人だけでやっていれば、会社員時代より収入を得ることはそんなに難しいことではないです。

この記事はやめとけって話じゃなくて、これくらい覚悟は持ってね!って話です。

個人的な意見ではありますが、起業や独立を考えている人の参考になれば幸いです。